講座40 ブレンドファクター
みなさん、こんにちは。
今日の天気は小難しい授業を始めるより、
みなさんとなごやかな雑談をしたいような気持ちの良い日ですね。
それでは早速始めます。
アロマテラピーの本には大なり小なり、個々の精油が必ず紹介されています。
本によっては学名や抽出方法と一緒に「ノート:トップ」とか「ブレンドファクター:2」とか
書いてあることもあります。
しかし、このノートとブレンドファクターについてはほとんど説明がされていません。
これはちょっと不親切ですよね〜
そこで気のきく学院はそれについて詳しく説明させていただきます。
ノートについては以前説明しましたので、
今回はもう一つのブレンドファクターについての講義です。
ブレンドファクターというのは、ブレンドする際の精油の比率のことです。
精油の濃度、皮膚刺激に対する安全性などから決めらた数値で、
精油ひとつひとつにつけられています。
例えばラベンダーは7、ユーカリは1など。
ブレンドファクターの数値が大きいほど、ブレンドする量は多くなります。
つまり、刺激が強い精油は数値が低く、ブレンドする量は少なくなるなるのです。
ブレンドしたとき調和するよう香りが強い精油もブレンドファクターは小さくなっています。
それでは、各精油のブレンドファクターを紹介しますのでご覧ください。
イランイラン:4 オレンジ:3 カモミール:1 クラリセージ:4
グレープフルーツ:4 サイプレス:5 サンダルウッド:6 シダーウッド:3
ジャスミン:2 ジュニパー:4 ゼラニウム:3 ティートリー:3
ネロリ:2 パチュリー:1 フランキンセンス:3 ブラックペッパー:1
ペパーミント:1 ベルガモット:10 マージョラム:3 ミルラ:1
メリッサ:1 ラベンダー:7 ユーカリ:1 レモン:3 レモングラス:1
ローズ:1 ローズマリー:2 ローズウッド:6
次に、50mlのマッサージオイルを作る場合を例に挙げて、
ブレンドファクターの使い方を説明します。
使用する精油を何滴づつ用いるのが適当か、ブレンドファクターで決めることができます。 ブレンドする精油はオレンジ、イランイラン、カモミールと決めました。
(1) マッサージオイルの量に対して精油が何滴必要になるかを出す。 50ml × 1%
= 0,5ml 精油1滴が0,05mlなので10滴必要。
(2) 使用する精油のブレンドファクターをチェックし合計します。 オレンジ:3 イランイラン:4 カモミール:1 3 + 4 + 1 = 8
(3) (1)から(2)を割ります。 10 ÷ 8 = 1,25
(4) 使用する全ての精油のブレンドファクターに(3)を掛け1の位を合計します。 オレンジ:3 × 1,25 = 3,75 イランイラン:4 × 1,25 = 5 カモミール:1 × 1,25 = 1,25 3 + 5 + 1 = 9
(5) (4)で出た数字が使用する滴数となるので(1)の数字と合わせます。 10滴必要だが(4)の数字は1滴少ないので一番少ないカモミールを1滴プラスする。
結果、オレンジ3滴、イランイラン5滴、カモミール2滴となりました。 こんな感じです。
ブレンドファクターを見てみるとペパーミント、ユーカリ、レモングラス、
メリッサ、ブラックペッパーなど刺激が強い精油は数字が小さいのが分かりますね。
ローズやネロリ、ジャスミンなど香りが濃厚で作用の強い精油も少なくなっています。 ブレンドファクターにはちょっと不思議なところもみられます。 カモミールはエステル類を主成分とする穏和な精油ですがブレンドファクターは1となっています。
ローズやジャスミンなどと同じように花の精油が低いのかと思うと
ラベンダーは7ですし香りの強いイランイランは4だったりします。
ブレンドファクターは科学的に分析された数値ではなく、
経験的に定められた数値なのですが何か意味があるのでしょう。 みなさんは余計なことを考えず受け入れてください。
このブレンドファクターをいちいち使ってる人はそんなにいないと思います。 あまりとらわれず参考までに知っておく程度でよいのではないでしょうか。
それでは、さようならー。
アロマキュア学院 「ブレンドファクター」から退室
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