講座2 精油とは
みなさん、こんにちは。今回は精油についてです。
前回、精油とは芳香植物から抽出する天然の芳香成分と勉強しましたね。
アロマテラピーの心臓ともいえる肝心なところですのでもっと詳しくなりましょう。
芳香植物(ハーブ)の種類は約3,500種類といわれますが精油を抽出できるのはその中の約200種類からです。
精油は植物の花、葉、樹脂、樹皮、果皮、種子、根など様々な部位から得られます。
この成分は植物の細胞組織にある油ほう(小さな袋)中に蓄えられています。
油ほうの中の成分は植物が受粉するためや、種子を運ぶために昆虫や鳥を引き寄せる誘引効果、
虫や鳥などに食べられないための忌避効果、太陽からの熱を発散させる冷却効果があります。
植物が自らを守るため生まれてきた成分だったんですね。
精油は1tのラベンダーからは約3リットルが抽出されます。
バラの場合、約50本分の花びらからはなんと1滴しか生まれない貴重で高価なものです。
精油は5mlや10mlなどの小ビンで販売しているのが一般的ですが値段が高いのはこのためです。
精油の成分は有機化合物の集まりで、
性質は揮発性(蒸発すること)、脂溶性(植物油によく溶ける)です。
精油は揮発性ですからティッシュに垂らすなどそのままでもよく香りますが、
熱を加えるとより早く拡散します。
もちろんよく拡散するということはよく揮発してるのですからなくなってしまうのも
早いということですね。
精油は油脂と区別してください。
植物油は当然、植物の油脂から得られますが揮発性ではないですよね。
精油はとてもデリケートです。
空気に触れると酸化を早めるため使用期限は開封後、1年以内を目安にしてください。
果皮から抽出されるオレンジ、グレープフルーツ、レモンなどの柑橘系は酸化が早いので
半年以内が目安となります。
精油はプラスチック容器などではなく遮光瓶(もちろんガラス)で日光や高温、多湿を避けてください。
保存が悪いと確実に酸化、変質など劣化を早めます。
ここまで説明したら精油は天然のものだからどんな使い方でも安全、と思う方はいないでしょう。
間違った使い方をしなければ精油はとてもすばらしい働きをしてくれますが
薬でも化粧品でもないことを理解してください。
何事も行き過ぎたり偏った考えは禁物であります。
第1回で精油とポプリオイルや市販の芳香剤との違いを説明しましたが、
天然の精油を常時使っていると香りだけで合成のものがすぐ分かるようになります。
あえてその香りを言葉で説明するならば「合成の香り」なのです。
はい、目が疲れてきたので今日はここまで。
次回の講座は、
精油が植物からどのようにして抽出されるか、を予定してます。興味深いですねー。
では、さようなら。
アロマキュア学院 「精油(エッセンシャルオイル)とは」から退室
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